はま

間口2間の小さな家

浜比嘉島の北西にある浜集落の家はとても小ぶり。一見して漁村であることをうかがわせますが、赤瓦やヒンプン、フクギ屋敷林などをしたがえ、本土とは異なる風情があります。

【1】浜の路地裏には小さな家がたくさん。この家は間口2間です。
【2】屋根にシーサーを置いた家はそれほどありませんでしたが、魔除けのついたて「ヒンプン」は、多くの家に立てられていました。
【3】フクギの屋敷林が発達しています。平坦な離島では強風対策として不可欠なのでしょう。

1997年の浜比嘉大橋の開通により、浜比嘉島は平安座(へんざ)島を経由して沖縄島と陸続きになりました。以来、那覇から車で行ける離島として人気を集め、近年では古民家を活用したカフェも登場しています。


浜集落の家並み

小ぶりな家が並ぶ

浜は漁業従事者の多い集落で、その家並みは漁村そのもの。道路こそ碁盤目状に整備されているものの、沖縄のほかの地方ではほとんど見かけなかった、間口2間の小さな家が並んでいました。漁民は洋上や海浜で過ごす時間が長いため、本土では家を小さく建てる傾向にあります。「同じ理由で小さな家が並んでいるのかなぁ」と思いながら散策しました。

これらの家は間口だけでなく、奥行も2間ほどしかありません。平面が狭いぶん、建ちが高く見え、どの家も立方体に近い印象です。また、平面は正方形であるはずなのに、屋根は宝形(ほうぎょう)造りとはせず、あくまでも沖縄に伝統的な寄棟造りとしている点もおもしろいと感じました。


比較的大きな家もあった

斜めから見ると平面はほぼ正方形らしく感じられる

左の家を正面から見る。小さな家だがヒンプンでしっかりと守られている

大棟が極端に短い家


浜集落では少ない、シーサーを乗せた家


【住所】沖縄県うるま市勝連浜
【公開施設】なし

2014年7月6日撮


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