神代小路
こうじろくうじ
武家町にあふれる緑
神代小路は17世紀後半より鍋島佐賀藩の藩主が住んだ町。藩邸を中心に武家屋敷を配した町並みが保存されています。 |
【1】町のメインストリート。奥が本小路(ほんくうじ)、手前が上小路(かみくうじ)です。両者の間は枡形(ますがた)になっています。 |
現在長崎県に属する神代小路は、江戸時代は佐賀藩の飛び地だったところ。佐賀藩の藩邸は江戸時代初期には佐賀にありましたが、寛文3(1663)年、4代・鍋島嵩就(たかなり)のときに神代に居を移したと伝わっています。以後、藩邸の周囲に家老屋敷などが整備されていきました。 | 神代小路の町並み |
本小路と上小路の間の枡形 |
町並みは2本の小路(くうじ)によって構成されています。このうち西の小路がメインストリートで、北側半分を本小路、南側半分を上小路と呼びます。いずれも道幅が広く、両側に並ぶ武家屋敷も広い敷地を確保しています。 |
旧鍋島家住宅の長屋門 |
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それぞれの屋敷には庭がつくられ、天然の川から水を引いた池泉式庭園も多数見られます。庭は小路と屋敷を隔てる場所にあり、各屋敷へのアプローチにも枡形を採用するなど、防備に配慮したつくりがみとめられます。 |
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帆足家長屋門 |
神代小路は2005年に国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されました。住民は重伝建選定後も「地区内に自動販売機を置かない」「飲食店や土産物屋は営業しない」などをルールとして設定。観光開発よりも景観維持を重視した町づくりを行っています。 |