浜庄津町・浜金屋町
はましょうづまち・はまかなやまち
河口に並ぶ麦藁帽子
浜川河口部の港町・漁村として栄えたのが、浜庄津町・浜金屋町です。麦藁帽子をかぶったような、小さな茅葺きの家が並んでいます。 |
浜川河口部には2つの古い町並み――浜中町・八本木宿、浜庄津町・浜金屋町――があり、町と川のかかわりはそれぞれで異なります。中町・八本木宿では浜川から少し離れたところを通る多良海道沿いに商家が並び、川から水を引いて用水路が巡らされました。いっぽう庄津町・金屋町では川沿いの道に家が建ち、町自体が川に向かって開けていました。 |
庄津町の茅葺き民家群。この裏手に河港がある |
右上写真の民家群を裏側から見る |
ここは江戸時代、鹿島藩の河港都市として発展したところで、庄津町には商人や船頭が、金屋町には鍛冶職人などが集住しました。いまでは両者を合わせて「庄金」という地区名で呼ばれています。 |
庄津町には網目状に路地が張り巡らされ、びっしりと家が建ち並んでいます。佐賀県に特有のくど造りは少なく、長方形平面の小さな家が多数を占めます。これも狭い土地に、1軒でも多くの家を建てるためだったのでしょう。 |
路地裏に家が密集する |
金屋町の多良海道沿い |
金屋町ではくど造りの家も散見されます。屋根がトタンで覆われたものもありますが、茅葺きの家がこれほど密集する町は、全国的にも珍しいものです。 |
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金屋町のくど造り |