時山
ときやま

落人伝説の階段集落

岐阜県の南西端、滋賀県、三重県との県境に近い旧上石津町に時山はあります。平地と呼べる場所がなく、どの家も石垣の上に建てられてました。

【1】牧田川が削った深いV字谷に、時山集落は展開しています。平家の落人が隠れ住んだと伝わりますが、集落の起源は定かではありません。
【2】平地の少ない土地ゆえ、すべての家が石垣の上に築かれました。
【3】民家に関する情報はありませんが、見たところ築50年以上のものが多いようです。トタンで覆われた茅葺き民家も散見されました。

岐阜県の南西の外れの山深い土地に、戸数およそ60の時山集落があります。集落は牧田川の左岸(北岸)にあり、急峻な地形に石垣を築いた階段集落となっています。


牧田川の岸辺に石垣を築いている

こうしてみるとまるで要塞のよう
時山は平地が極端に少なく、四方を山に囲まれています。かつての主産業が製炭業。そのため山には炭をつくるための広葉樹が植えられ、薪炭林(しんたんりん)となっています。典型的な山村の里山が、ここには残されているのです。

集落内に耕作地はほとんどなく、前庭を菜園とする

茅葺きの家も残るが、みなトタンで覆われていた

土蔵とトタンで覆われた茅葺きの家

集落で最も高い場所に1社2寺が並ぶ
現在の時山は深刻な高齢化・過疎化に悩まされています。全国の山村の例に漏れず、ここでも空き家対策が急務となっているようで、無残に屋根を落とした家も見られました。
集落最奥に伸びる道。石垣の下の家は屋根が落ちている


【住所】岐阜県大垣市上石津町時山
【公開施設】なし

2013年5月4日撮影


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