納田終
のたおい
陰陽師の隠れ里
納田終は福井県の南西端にある集落。ここから国道を南下すると5キロほどで京都府の旧美山町(南丹市)に入ります。美山町といえば全国屈指の茅葺きの里ですが、納田終には美山町とのつながりを感じさせる茅葺き民家が残されていました。 |
【1】大棟に千木(ちぎ)が乗ります。京都・美山町の茅葺き民家と共通する意匠です。 |
納田終は旧名田庄(なたしょう)村の南西端にある集落。その名は、名田庄の終わるところから「名田終」と呼ばれたことにちなむとされます。 |
小川に沿って茅葺き民家が点在。右手前は土御門家住宅 |
土御門家住宅 |
土御門家が退去したあとは谷川家が信仰を守り、いまも当時の祭祀場や道場の遺跡が残っています。土御門家住宅も茅葺きのまま残っていますが、小ぶりな外観といい、千木を乗せた大棟といい、山を隔てた京都府旧美山町の茅葺き民家に似ています。 |
納田終には土御門家住宅を含め、トタンで覆われていない茅葺き建築が4棟あります。このうち2棟は宗教建築。廃寺になった旧増福寺の建物として江戸時代に建立された薬師堂は、茅屋根が葺き直されたばかりで、目にまぶしく輝いていました。対照的に加茂神社の能舞台は部分的に草が生え、傷みが進んでいました。 |
薬師堂 |
加茂神社の茅葺きの能舞台 |
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2011年5月31日撮影 |