金石
かないわ
漁村風かつ町家風
金石は江戸時代の金沢にあった2つの外港のひとつ。木材の搬入港で、付近には木工職人が集住しました。 |
【1】平屋やツシ2階建ての家が連なります。屋根の低さがとても印象的です。 |
江戸時代まで宮腰(みやのこし)と呼ばれた金石は、城下町整備の折に木材を搬入した港町でした。このあたりには木材加工に従事する職人が多く、天井や壁板に使われるへぎ板(薄く切り出した板)加工なども行われていました。その後は割り箸製造が盛んになり、現在国内シェア8割を誇る中本製箸(せいはし)の作業所も金石に所在します。 |
金石の木造住宅群 |
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港町として栄えた金石には廻船問屋も多かったようですが、現在の町並みは港町というよりは「漁村」に近い印象です。側壁を下見板張りとした古い家々が並び、ところどころで家の裏手へ抜ける小道が引かれているのも、漁村らしい町割りです。建ちの低い家は屋根の傾斜も緩やかですが、かつては板葺き、石置きの屋根だったのかもしれません。 |
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鍋喜醤油 |
1軒1軒の家をよく見ると、城下町金沢を思い起こさせる町家風の意匠が見られます。とくに前面に格子を入れた家が多く、非常に目の細かい出格子をつくる家もありました。改装されている家も目立ちましたが、空き家が少なく、いまも古い家並みを維持していることには好感がもてました。 |
幕板のある家 |
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金石バスターミナルに隣接する木造倉庫 |
2015年2月16日撮影 |