獅子ヶ谷
ししがや

ハマの茅屋根艦隊

前に田畑、後ろに雑木林をもつ「里山」の典型的な屋敷構えが、横浜にも残されています。場所は鶴見区獅子ヶ谷。最寄駅は東横線の大倉山。

【1】敷地内に多種の植物を植え、屋敷林をつくります。昔日の武蔵野を彷彿させる光景です。
【2】主屋と蚕小屋は2階建てで、天井裏に換気用の小屋を乗せます。典型的な養蚕農家の造作です。
【3】茅葺きの棟飾りはあくまでもシンプル。うーん、武蔵野ですねー!

鶴見区の最西端にある獅子ヶ谷。「古い家並み」というよりも、「横溝屋敷のある里」といったほうが正確ですが、それでもこの横溝屋敷(旧横溝家住宅)だけで武蔵野の里の景観を継承しているので、当サイトでも紹介いたします。


横溝屋敷遠望

横溝屋敷の主屋。1898(明治31)年築、非常に大規模な総2階の農家だ

横溝屋敷は幕末から明治中期にかけて、およそ60年の間に建設された5棟の茅葺き建築をもちます。すでに人は住んでおらず、横浜市に寄贈後の1989年より一般公開されていますが、移築ではない茅葺き建築がこれほどまとまって残されているのは、隅々まで宅地化の進んだ横浜市においては奇跡といってもいいでしょう。


横溝屋敷の主屋裏に建つ文庫蔵。安政4(1857)年築


主屋2階からの眺め。幕末の長屋門、天保12(1841)年の穀蔵も茅葺き

 

横溝屋敷の並びにも古い屋敷構えの家が散見され、それらが畑と一体化してのどかな風景をつくり上げていました。


【住所】神奈川県横浜市鶴見区獅子ヶ谷2・3丁目
【公開施設】横溝屋敷
【参考資料】
『都市の記憶 横浜の主要歴史的建造物』公益社団法人横浜歴史資産調査会、2014年(改訂第6版)

2014年10月18日撮


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