扇ガ谷
おうぎがやつ

洋館は色とりどり

鎌倉駅の北西から北鎌倉駅にかけての谷が扇ガ谷。近代、多くの文化人が別荘を構え、その名残りが色とりどりの洋館に残されています。

【1】鎌倉は海の近くまで山が迫る町。そこかしこに緑の丘が見えます。
【2】鎌倉の別荘建築は和風が基本ですが、扇ガ谷では洋館が目立ちます。壁の色や屋根の形は家ごとにさまざま。
【3】ひときわ目をひく赤瓦の三角屋根は、戦前の教会建築(鎌倉栄光教会)。鎌倉には近代の教会建築が散見され、「寺町」のイメージとは別の表情も見せてくれます。

武家の古都であり、たくさんの社寺が残る鎌倉は「和」なイメージの町ですが、「町並み」としてみた場合には大正〜昭和初期の洋館群が特筆されます。中でも扇ガ谷は、鎌倉三大洋館*に数えられる古我邸をはじめ、洋館の密度の濃いエリアとなっています。
*古我邸、鎌倉文学館(旧前田侯爵邸)、旧華頂宮邸


古我邸

高野邸

古我邸は1916(大正5)年、三菱本社理事を務めた荘清次郎(しょう・せいじろう)の鎌倉別邸として建設されました。源氏山に続く丘のふもとの寺院跡にあり、広大な敷地内には崖をくり抜いた「やぐら」も残っているそうです。
古我邸の斜め前には1933(昭和8)年ごろの高野邸が、その向かいには1930(昭和5)年の住宅を転用した鎌倉栄光教会が建てられています。

古我邸の真裏には和風の住宅建築が連なる一角があり、さらに進むと崖をくり抜いた「鎌倉らしい」小道を通って寿福寺に至ります。


古我邸裏から寿福寺に抜ける切通し

古我邸裏の住宅群

秋田の蔵を移築した「結の蔵」

これも戦前の別荘建築だろう。破風板のピンクが効いている


【住所】神奈川県鎌倉市扇ガ谷1丁目
【公開施設】なし

2014年10月19日撮


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