長南
ちょうなん
半島の要
房総半島のほぼ中央に位置する長南は、中世より城下町・宿場町として栄えました。近代に入り隣の茂原市の開発が進むと、対照的に古い家並みが残され、今日に至っています。 |
【1】平入りの商家が点々と残る、歴史的な景観が見られます。 |
長南町は中世に武田氏の城下町として栄え、江戸時代には房州往還中街道に沿った宿場町として賑わいました。「房総の小江戸」と呼ばれた大多喜や、九十九里海岸の一宮へ向かう旅人が往来し、道沿いには旅籠、居酒屋、飛脚屋のほか、米穀、油、染物などを扱う商店が居並びました。 |
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国登録文化財、いせや星野薬局 |
そのうちの一軒、伊勢屋は元禄年間(1688〜1704年)に伊勢より当地へ移転し、医院・薬屋として開業したお店。以来300年間、同じ場所で営業を続けています(現在の屋号はいせや星野薬局)。 |
町並みのところどころには、トタンで覆われた茅葺きの家も見られます。右の1軒は屋根がかぶと造りになっていますが、平側をかぶと造りとするのは珍しいですね。 長南にはほかにも由緒の気になる旧家がたくさんありましたが、これまで古民家の悉皆調査などは行われていないようです。宿場町として賑わった江戸期の面影を残す町並みについて調査が行われ、未来に向けて継承されていくことを願っています。 |
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本2階建ての商家が2軒並んでいた。裏手に居室部が伸びる |
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2010年5月22日撮影 |