中瀬
なかぜ
ねぎ畑見下ろす高窓
中瀬は深谷市の北端部、利根川に面する河岸集落。古くは物資集積の河岸場として栄え、現在は大型の養蚕農家が点在する集落となっています。 |
【1】あたり一面に深谷名産のねぎ畑が広がっています。 |
埼玉県北西部から群馬県南西部にかけては、上質な養蚕農家をたくさん残す地域。両県の県境に位置する中瀬も例に漏れず、建ちの高い本2階建ての養蚕農家が多く見られます。 |
中瀬の養蚕農家 |
中瀬の養蚕農家 |
高窓には大きく分けて2種類があります。ひとつは長さ2〜3メートルの小規模なもの(抜気窓=ばっきそう)、もうひとつは大棟のほぼ全体にわたる10メートルを越すもの(総抜気窓)で、中瀬の高窓はほとんど総抜気窓でした。埼玉県の児玉で聞いた話では、蚕種家(さんしゅか=蚕の卵を生産する農家)は総抜気窓にするとのことでしたが、ここ中瀬でもそうだったのでしょうか。 |
利根川の河岸ゆえだろう、防風林をもつ家も多い |
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なお、中瀬は利根川低地にあるため、たびたび洪水に見舞われてきました。1947(昭和22)年のカスリーン台風では、旧中瀬村全体で100戸が流出の被害にあっています。各家の敷地が数十センチほど高く築かれているのも中瀬の特徴です。 |
中瀬の町並み |
2013年9月22日撮影 |