北方
きたかた

阿武隈高地のふところ

福島県を縦断する阿武隈高地の間に間に、小さな集落が点在しています。北方は、中島村の代畑(しろはた)に向かう途中で偶然通りがかった集落で、立派な土蔵や茅葺き民家を見て思わず車を停めてしまいました。

【1】集落に1軒だけ、茅葺き農家が残っていました。それも間口12間もある立派な家が!
【2】縁側の引き戸の上に小窓があります。おそらく冬、雪囲いをしたときの採光用でしょうね。
【3】蔵はトタンで覆われていました。ひょっとしたら、2011年の東日本大震災で壁がはがれ落ちたのかもしれません。

平田村南東部の北方は、かつては葉タバコの栽培で栄えた土地。いまはひっそりとした小村で、県道沿いに数軒の商店があるほかは田園風景が広がっています。


川沿いに建つ茅葺きの家

北方集落の最も奥にある若清水酒造の主屋

北方には宝暦元年(1751年)創業の若清水酒造があり、酒好きにはある程度知られた集落のようです。若清水酒造は立派な蔵をいくつももち、その敷地は観光客に一般公開されています。

福島県南部には土蔵や石蔵のある集落が多いのですが、ここ北方も例に漏れず立派な蔵がたくさんありました。独特のストライプ模様を入れた清水酒蔵の土蔵(右写真)のほか、切石を丁寧に積み上げた石蔵も散見されました。


若清水酒造の蔵

若清水酒造の隣にある平屋の民家

山裾のわずかな平地に家や農作業小屋が点在する


【住所】福島県石川郡平田村北方
【公開施設】若清水酒造

2013年6月1日撮影


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