南材木町
みなみざいもくちょう
商都仙台の面影
東北地方最大の都市、仙台にも「古い町並み」がある――。そう知って訪ねた南材木町でしたが、震災で損傷を受け取り壊された家も多く、連続性のある町並みは見られませんでした。けれどもそんな中、土蔵造りの商家が2軒、3軒とたたずむ光景にはホッとしました。 |
【1】しっくいを塗りごめた土蔵造りの商家が残っています。1階前面に下屋を出し、2階はなまこ壁で仕上げています。 |
仙台駅から地下鉄南北線で3つ目の河原町駅周辺に、わずかながら古い町家が残っています。河原町はその名の通り広瀬川の左岸に開けた町。隣接する材木町は、仙台城築城と城下町整備の折、建築資材が降ろされた場所です。 |
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土蔵造りの家は小ぶりで、背後に主屋が連結している |
その後も材木町は仙台中心部にほど近い商業地区として発展し、土蔵造りの商家も建てられました。町並みとしては比較的最近まで残っていたようですが、東日本大震災(2011年)の被害を受けた家が多く、空き地や駐車場が目立ちました。 |
現存する土蔵造りはわずか3軒しかありません。しかし3軒とも外壁のしっくいはまばゆいほどに純白。これも震災後に塗り直されたものでしょうか。最後に残った商都の面影を未来に伝えようと、皆さん努力されているのですね。 |
2階に片観音開きの戸を付ける |
2014年5月17日撮影 |