福浦
ふくうら
孤島より孤島らしく
福浦は下北半島西海岸のほぼ中央に位置する漁村です。半島の主都、田名部(たなぶ、むつ市中心街)からは北回りで行っても、南回りで行っても車で90分ほどかかる、孤島のような立地の集落です。 |
【1】妻入りの民家が道の両側に並びます。下北半島では一般的な町並み景観です。 |
三方を山に囲まれた小さな沢筋にある福浦は、下北半島の中でもとくにアクセスの難しい集落です。しかしこの不便さは自動車交通による視点。海上交通全盛の江戸時代、田名部七ヶ湊には数えられなかったものの、北前船の寄港地のひとつであり、福浦川を利用してヒノキの搬出が行われていました。 |
間近に山並みが迫る |
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その後、福浦村は長後村に吸収され、現在でも佐井村長後の小字となっています。町並みは福浦川に沿った小道に展開し、切妻造りの民家が建ち並ぶ下北半島らしい風景を見せてくれます。家並みでは平屋建ての家のほうが古いのですが、古い家ほど外構を改修したものが多く、伝統的な板壁を見せたものはさほど多くはありませんでした。 |
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福浦集落の特徴といえば、港に面した舟屋群です。各家とも、主屋から離れた海辺に舟屋を群立させ、独特の景観をつくり出しています。 |
福浦の舟屋群 |
福浦の舟屋群 |
舟屋も主屋同様、妻入りのものが多いのですが、このほうが船を格納しやすいのでしょう。入口は海側と町側の両方にあって、海側の入口近くには船を引き上げるウインチが格納されているとのことです。 |
平入りの舟屋もあった。住居に改造されているのか? |
板張りの家と納屋 |